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前提崩れた汚染水放出/福島 市民団体が中止求め行動

原発汚染水の海洋放出中止をと訴える参加者=13日、福島市

 東京電力福島第1原発事故から間もなく13年を迎える13日、福島市で原発汚染水(アルプス処理水)の海洋放出中止を求める宣伝行動がありました。ふくしま復興共同センターの呼びかけです。

 「漁業者は海洋放出に引き続き反対し、多くの福島県民や国民も心配や懸念の声をあげています。海洋放出は被災地の復興の努力を台無しにするもので、許されません」と訴えたのは同センターの野木茂雄代表委員。「汚染水の浄化装置の洗浄中に、高濃度の汚染水漏えい事故が7日に起こったばかりです。国や東電のいう海洋放出の前提は崩れた。直ちに中止すべきです」と語気を強めました。

 同じく代表委員の町田和史氏(日本共産党福島県委員長)は「『原発安全神話』がまたも大手を振って歩いている。科学的に安全だと言って放出を強行したが、少なくとも事故が2回起こっている。いまからでも中止すべきだ」と強調しました。

 チラシにその場で目を通す人や、参加者を激励していく人もいました。

 行動参加者の山田照夫さんは「新たな汚染水の発生を抑え込み、今ある分を大型で耐久性の高いタンクに移せば陸上保管は十分可能。提案を聞こうとしない国と東電の態度に怒りいっぱいです」と話しました。

(「しんぶん赤旗」2024年2月14日より転載)