21日夜から22日にかけて、関西電力の老朽原発・高浜原発1号機(福井県)で配管からの蒸気漏れなど不具合が相次いで見つかりました。関電は22日、点検などのために原発の出力を40%に絞りました。
関電によると、21日午後11時25分ごろ、巡回点検中の運転員が、1号機の放射性物質を含まない2次系冷却水の給水ポンプ手前の配管から蒸気漏れを発見。給水ポンプは3台あり、蒸気漏れが発生した配管につながる給水ポンプを22日午前2時29分に停止しました。
さらに同日午前5時ごろ別のポンプから通常よりも多い冷却水の漏えいを発見しました。このため関電は、1号機の出力を通常の40%まで低下させ、ポンプの点検などを実施します。
関電によると、蒸気漏れした配管や水漏れしたポンプは、1号機稼働開始から使われており、当該ポンプの点検は最近では2020年9月に実施したといいます。
1号機は廃止措置されていない原発では国内最古で、運転開始から49年が経過しています。関電は昨年7月、老朽原発の安全性を危惧する国民の声を無視して12年ぶりに運転を再開しました。
(「しんぶん赤旗」2024年1月23日より転載)