日本科学者会議原子力問題研究委員会は22日、「能登半島地震を踏まえて全ての原発を運転停止すべきである」と題する声明を出しました。
声明は、能登半島の被害状況を踏まえると、志賀原発が重大事故を起こし、強い地震が加われば、住民は屋外避難も屋内退避も困難になると指摘。「緊急時避難について原子力規制委員会の新規制基準に含まれていないことは重大な欠陥であることが判明した」と強調した上で、福井県などでの重大事故時を想定した避難訓練は「全く実効性がない」と述べています。
1995年に兵庫県南部地震を起こした断層と、今回の能登半島地震を起こした断層の間に位置する福井県若狭湾沿岸にも大きな断層があると述べ、「地震大国」の日本では原発はやめるしかないと強調。福井県内の5機を含む現在運転中の10機はさしあたり、「運転を直ちに停止すべきである」としています。
(「しんぶん赤旗」2024年1月23日より転載)