茨城県東海村は27日、村防災会議で「原子力災害に備えた東海村住民避難計画」を決定し、ホームページで公表しました。
避難計画策定は、東海第2原発から半径30キロ圏内の14自治体に義務付けられ、東海村を含め6自治体となりました。
村には、多種多様な原子力施設が集積、異なる初動対応と避難先になっているため、住民に分かりやすい計画を示すこと、全村民の避難所確保や避難する際の移動方法などが課題となっていました。
東海第2原発の災害時に、村民約3万8千人の避難先となる県南の取手、守谷、つくばみらいの3市の避難所は、民間18施設を含み計134カ所。しかし支援の必要な人などのバスの移動確保や、避難解除の目安と指針は、国や県との調整がついておらず作成できていません。
山田修村長は「計画策定で目標を一つ達成できた」とし、「初期対応や避難行動など、住民に丁寧に周知していきたい」と述べました。
日本共産党の大名みえ子村議は「課題は未解決のままで、再稼働ありきの計画であり、村民を守るための実効性が見えない」と話します。
(「しんぶん赤旗」2023年12月29日より転載)