東京電力は16日、福島第1原発事故で溶け落ちた核燃料(デブリ)の試験的取り出しの準備に向けて、2号機の原子炉格納容器につながる貫通部のふたを全開放(開き角度が90度)したと発表しました。貫通部内の表面は堆積物に覆われていました。堆積物について東電は「ケーブルその他」として、詳細は今後調べるといいます。
東電は今年度中に、ロボットアームなどによるデブリの試験的取り出しを計画しています。
東電は13日にふたの開放作業に着手し、約10度開放。16日午前、約90度まで全開放しました。ふたの開放後は、貫通部内の堆積物を高圧水による洗浄などで除去した後、ロボットアームを入れる予定です。東電は堆積物の除去ができない可能性もあるため、別の予備装置を使うことも検討しています。
(「しんぶん赤旗」2023年10月17日より転載)