東京電力福島第1原発事故で発生した放射能汚染水を浄化処理した後に残る高濃度のトリチウム(3重水素)を含む汚染水(アルプス処理水)を放出基準値未満まで海水で希釈して海に放出する2回目の実施時期について東電は28日、10月5日から開始すると発表しました。
1回目(8月24日~9月11日)と同様、約7800トンの処理水を約17日間かけて海に放出する予定。
2回目に放出する処理水の排水前分析では、トリチウムが国の放出基準(告示濃度限度=1リットル当たり6万ベクレル)の2・3倍に当たる同14万ベクレル含まれていました。処理水に残留するトリチウム以外の放射性物質では、評価対象とされた29種の濃度を合わせ、放出基準の0・25倍だったとしています。これらは海水と混ぜて希釈して放出する計画です。
2回目は、10月3日に、処理水約1トンを約1200トンの海水で希釈して水槽に貯留。トリチウムの濃度が1リットル当たり1500ベクレルを下回っていることを確認し、放出を開始するといいます。
東電はトリチウム濃度が薄い処理水から放出する計画で、今年度中に計約3万1200トンを4回に分けて放出する予定。
(「しんぶん赤旗」2023年9月30日より転載)