日本共産党嶺南地区委員会 > しんぶん赤旗 > 汚染水賠償対応前倒し/東電 中国禁輸で水産物など

汚染水賠償対応前倒し/東電 中国禁輸で水産物など

 東京電力ホールディングス(HD)は29日、東電福島第1原発の汚染水(アルプス処理水)放出に関し、同日までに風評被害の賠償対応を開始したと明らかにしました。10月2日に賠償の受け付けを始める予定でしたが、社内体制が整ったため前倒ししました。日本産水産物に対する中国の禁輸措置を受けた損害など、数件については既に支払いを完了したといいます。

 賠償に関する相談は、9月27日時点で約200件寄せられています。東電HDによると、中国や香港向けに輸出した水産物が日本国内に送り返されたケースや、水産物の国内価格下落による売り上げ低下に関する相談がありました。水産物の種類ではホタテやナマコなどが多かったといいます。外国人観光客に関する宿泊キャンセルの相談もありました。

 コールセンターや窓口で相談に応じており、10月2日には宮城県石巻市に賠償対応の拠点を新設し体制を強化します。賠償の申し込みを受けた事業者には随時、東電HDへの請求書を発送します。

 (時事)

(「しんぶん赤旗」2023年10月1日より転載)