東日本大震災・原発事故から11年半が過ぎた9月12日、福島市で原発ゼロを求め毎月のように実施している「イレブン行動」が取り組まれました。ふくしま復興共同センターの主催。東京電力福島第1原発の汚染水(アルプス処理水)の海洋放出反対に加え、岸田政権が先月下旬に突然閣議決定した原発新増設方針への怒りの声が強く上がりました。
同センターの斎藤富春代表委員は、避難者がいまだに3万人を超え、原発事故関連死2330人以上、農林水産業や観光業の生業(なりわい)は事故前の水準に戻っていないと指摘。「(国などが)風評対策を言うなら、汚染水を海に流さないことが最大の対策だ」と強調しました。
政府の原発新増設方針などは「将来にわたり原発に依存し続ける姿勢を露骨に打ち出したもので、原発回帰の逆流を許せない」と批判しました。
教師退職後に東京から福島に移住した平井洋子さん(73)は「原発新増設方針はひどすぎる。首相は何と恐ろしいことを言うのか。福島県民はもっと怒っていい。私も声をあげたい」ときっぱり。
「原発がないとやっていけない」と言っていた女性(48)は「みなさんの熱心さに心を打たれた。私もよく考えたい」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2022年9月13日より転載)