東京電力は11月13日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)1号機の原子炉建屋地下を調査して、格納容器からの水漏れ箇所を初めて確認したと発表しました。
1~3号機の原子炉格納容器には損傷があり、水が地下へ漏れてたまっています。格納容器下部には、ドーナツ形の圧力抑制室という構造が地下にあり、地上の格納容器上部とベント管という配管でつながっています。東電はこれまで、地下のベント管周辺の水の漏えい箇所を調査してきましたが、つきとめることはできていませんでした。
今回、東電は、カメラを積んだ、長さ90センチの船を使って、1号機地下にたまった水の漏えい箇所を調査しました。
8本あるベント管のうち、4本の周りを調べたところ、ベント管1本と、別のベント管近くの配管から水の漏えいが確認されたといいます。調査した場所の放射線量は1時間当たり約900~1800ミリシーベルトでした。
東電は今後、残りのベント管周辺の調査をするとしています。
核燃料の3体取り出し困難・・4号機プール
東京電力は11月13日、福島第1原発4号機建屋の使用済み燃料プールで保管している核燃料1533体のうち、3体に折れ曲がりなどの損傷があると発表しました。プールからは近く燃料取り出しを開始する予定ですが、損傷した燃料は輸送容器に入れることができないため、取り出す順番を後回しにし、移動方法を検討します。スケジュールに大きな影響はないといいます。
東電によると、3体は使用済み燃料で、損傷したのはいずれも事故前。うち1体は「く」の宇に折れ曲がり、残り2体は燃料を覆う容器に微細な穴が開いていました。
東電は4号機プールから核燃料を取り出し、100メートル離れた別建屋の共用プールに移す作業を近く始め、14年末に終える方針です。