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処理汚染水の処分方針説明 東電

 原子力規制委員会の検討会は19日、東京電力福島第1原発で発生している高濃度放射能汚染水を多核種除去設備で処理した汚染水を薄めて海に放出する政府の方針に基づく東電の対応計画について、報告を受けました。

 会合では規制委などから、具体的な計画を早急に示すことや、汚染水の発生量を減らす対策の説明を求める声などが出されました。

 政府の方針では2年後をめどに、現在1000基以上のタンクに保管されている処理水の海洋放出を開始するとしています。多核種除去設備で取り除けないトリチウム(3重水素)については、海水で希釈することで国の基準値を下回る1リットル当たり1500ベクレル以下とするほか、放出量は当面、同原発の事故前の管理目標値、年間22兆ベクレルを上限とするとしています。

 規制委は、東電から汚染水放出のための計画や機器の申請があれば公開で審査する方針。検討会の東電の説明には、申請時期の明記もなかったことから、伴信彦委員は次回検討会には日時の入った計画を示すよう東電に求めました。東電側は「努力したい」と答えました。

 大熊町商工会の蜂須賀禮子会長は「風評被害を起こさないために設備の安全性が一番問われている。しっかりとした安全策を考えていないのがおかしい」と批判しました。

(「しんぶん赤旗」2021年4月21日より転載)