東京電力は11月25日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)4号機燃料プールからの核燃料取り出しについて、26日から使用済みの核燃料を取り出し、共用プールヘ移送すると発表しました。
4号機燃料プールでは、18日から核燃料を共用プールヘ移送する作業が始まり、1回目は未使用の核燃料22体が移送されました。取り出し前の核燃料1533体のうち未使用の核燃料は202体ですが、東電は、使用済み燃料をなるべく早く共用プールに移動することで早くリスクを減らすことができるとして、今回は使用済み核燃料の移送に着手する判断をしたと説明しています。
使用済み核燃料を、古いものから取り出すのかどうかといった情報について、東電は「核物質防護の観点から、どの程度お伝えするかは微妙なところがある」として明らかにしませんでした。
使用済み核燃料は、原子炉で使用するとプルトニウムやアメリシウムなどのほか、セシウムやストロンチウムなどの核分裂生成物ができるため、未使用の核燃料と比べて非常に強い放射能を帯びます。取り出し作業で事故が起こった場合の危険性も大きくなります。