東京電力福島第1原発事故で発生した放射能汚染廃棄物の焼却が宮城県大崎市と涌谷(わくや)町で始まった15日、焼却施設前に市民が集まり抗議の声を上げました。
大崎市と涌谷町、美里町は1キログラムあたり8000ベクレル以下の放射能汚染廃棄物を一般ごみとまぜ、7年かけて焼却しようとしています。大崎市では住民124人が差し止めを求めて提訴しています。
岩出山(大崎市)の施設前では、約30人が参加し、「燃やせば放射能は広がる」「本焼却中止」などと書いたプラカードを掲げました。
大崎耕土を放射能汚染させない連絡会の若井勉会長は「地域の協定や裁判よりも焼却を先に行って既成事実化しようとしています。一緒に阻止しましょう」と訴えました。
行動中に汚染廃棄物を運ぶ車両が通過すると、「焼却をやめよ」とコールが上がりました。
同市上宮区の阿部忠彦行政区長が、施設の職員に「処理を強行したことに強く抗議し、中止を求めます」とする大崎市長あての抗議文を手渡しました。
この日の行動は、焼却が始まったほかの2施設でも行われました。
(「しんぶん赤旗」2020年7月16日より転載)