東京電力は11月30日、福島第1原発4号機原子炉建屋から取り出した用済み燃料22体を、別建屋にある共用プールに格納する作業が完了したと発表しました。2011年3月の事故後、強い放射線と熱を放つ使用済み燃料が原子炉建屋から運び出されたのは初めて。
東電によると、使用済み燃料取り出し作業は26日に開始。2日間かけて使用済み燃料プール内で22体を輸送容器に収容しました。容器を除染した後、29日午後1時10分に共用プールのある別建屋に運び入れました。共用プールヘの格納は30日午後から始め、約4時間で移し終えました。
輸送容器から使用済み燃料を取り出した後、共用プールで冷却、保管します。22日には未使用の燃料が移送されています。
今回の移送作業で、4号機燃料プール内に残る燃料は未使用180体、使用済み1309体となりました。
「もんじゅ」活断層改めて否定報告・・原子力機構
日本原子力研究開発機構は11月29日、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の原子炉建屋直下で活断層の疑いが指摘されている破砕帯(断層)について、追加調査の中間報告を原子力規制委員会に提出しました。原子力機構は「活断層と見なされる年代に破砕帯が活動した痕跡はない」と説明、改めて活断層の存在を否定しました。
追加調査では、原子炉建屋の北東で地表の剥ぎ取り範囲を拡大。活動時期を把握するため、破砕帯に含まれる鉱物の年代測定などを行いました。今年度中に最終報告をまとめます。