福島県の楢葉町や富岡町、浪江町など主に浜通りの避難者が東京電力に損害賠償を求めた福島原発避難者訴訟(早川篤雄団長)の控訴審第2回口頭弁論が2月18日、仙台高裁(小林久起裁判長)で開かれました。小林裁判長は、原告が要求していた現地検証に代わり「現地での進行協議を実施したい」と述べ、被災現場に赴くことを明らかにしました。
原告の国分富夫さん(74)は「現在は地域とのつながりは皆無です。何十年もかけて出来上がったコミュニティーですから遠くの親類以上のものがあり、悩み苦しみを自然に出し合い解決、解消されてきました。貴重な宝でした。二度と元には戻りません」と事故から8年たったなかで明らかになった被害について陳述。「私たちは何の落ち度もありません。東京電力は事故を起こしてしまった責任をとること、被害者が失ったものと、今後のことへの責任を取ることは当然です」と訴えました。
原告代理人3人が損害論などについて意見陳述しました。次回は4月19日の予定。
(「しんぶん赤旗」2019年2月19日より転載)