日本共産党嶺南地区委員会 > しんぶん赤旗 > COP24inポーランド 対策強化求め「気候マーチ」・・“石炭止めよう” 開催地で気候守れとデモ & 米、非政府パビリオン開場・・利益は経済的不利な人々へ

COP24inポーランド 対策強化求め「気候マーチ」・・“石炭止めよう” 開催地で気候守れとデモ & 米、非政府パビリオン開場・・利益は経済的不利な人々へ

COP24inポーランド 対策強化求め「気候マーチ」・・“石炭止めよう” 開催地で気候守れとデモ

COP24にたいして地球温暖化防止の「残された時間がない」と訴える気候マーチの参加者。「世界の絶滅」と危険を訴えるプラカードも=12月8日、ポーランド・カトウィツェ(伊藤寿庸撮影)

 【カトウィツェ(ポーランド南部)=伊藤寿庸】ポーランドのカトウィツェで12月8日、国連気候変動枠組み条約第24回締約国会議(COP24)に合わせて、地球温暖化対策の強化を求める「気候マーチ」が行われ、ポーランド市民やCOP24に参加中のNGOのメンバーなど約3千人が参加しました。

 石炭産業が今も盛んなポーランドのシロンスク(シレジア)地方で、「石炭を止めよう」「私は再生可能を選ぶ」などのプラカードが掲げられました。

 参加者は「ラゼム・ドラ・クリマトゥ」(気候のために一緒に)などとポーランド語で唱和。石炭のばい煙により欧州最悪の大気汚染が集中する地域で、抗議の意思を込めて黒い防じんマスクを着ける人もいました。

 ステージからは「破壊された気候を取り戻す時間はほとんどなくなっている」「気候危機の深刻さに比べて、政策担当者の反応はにぶい。COPの交渉官はわれわれの声を聴け」といった演説が続きました。

 ポーランドで最も歴史の古い環境団体「ポーランド・エコロジカル・クラブ」のマリア・スタニシェフスカさん(64)は、「一刻も早く炭鉱の採掘をやめて、グリーンエネルギー(二酸化炭素などを出さないか排出の極めて少ないエネルギー)に移行すべきだ。もっと公共交通を拡大し、有機農業も広げてほしい」と語っていました。

(「しんぶん赤旗」2018年12月11日より転載)

 


COP24inポーランド 米、非政府パビリオン開場・・利益は経済的不利な人々へ

 【カトウィツェ(ポーランド南部)=岡本あゆ】カトウィツェで開かれている国連気候変動枠組み条約第24回締約国会議(COP24)でこのほど、アメリカのパビリオンが開場しました。

 前回のCOP23(ドイツ)に引き続き、会場内にパビリオンを設けていない米政府にかわり、パリ協定離脱に反対する自治体や企業などでつくる複数の団体が、国内の取り組みを発信します。

 12月8日には、米カリフォルニア州政府から、温室効果ガスの排出量削減を所管するマリー・ニコルズ大気資源局議長が会見。

 「排出量削減や再生可能エネルギーの推進に取り組んでいるが、まだ十分ではない。州は2050年までに排出量ゼロを目指す」と語りました。

 また企業の役割を評価する一方で、「気候変動対策の利益は、多くの人に行き渡らなければならない。特に経済的に最も不利な立場の人々にこそだ」と強調しました。

 米トランプ大統領が温暖化を「信じない」としていることなどに、米コンサルタント企業のパトリック・フリン氏は「中間選挙を前に、共和党側で(温暖化)支持を表明できない人もいる。超党派の対策が必要な中、残念だ」と語りました。

 アメリカでは昨年、トランプ大統領がパリ協定離脱を表明すると、反対する州・都市などが「ウィー・アー・スティル・イン(私たちはまだパリ協定の中にいる)」と題する声明を発表。現在3000超の自治体などが賛同しています。

(「しんぶん赤旗」2018年12月11日より転載)