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再生エネへ転換早急に・・原発問題シンポ 声明採択し閉会

新潟市

 新潟市内で「原発事故の検証と再稼働問題」をテーマに3日から開かれていた第38回原子力発電問題全国シンポジウム(日本科学者会議エネルギー・原子力問題研究委員会、同新潟支部・シンポ実行委員会主催)は4日、「原発ゼロの実現と自然エネルギー社会への大転換を早急に実現すべきである」などとする声明を採択し、閉会しました。125人が参加しました。

 4日は、廃炉や核燃料サイクルの問題、福島原発事故の環境汚染、汚染水問題、新潟県での原発をめぐる半世紀の歴史、米戦略と日本の原発、再生可能エネルギー普及の課題などについて各氏が報告し、討論しました。

 原発の使用済み核燃料の再処理で出る高レベル放射性廃棄物(核のゴミ)の問題を取り上げた赤井純治・新潟大学名誉教授は「変動帯の日本列島に安定した地質体が見つかるとは思えない」と指摘。国が進めようとしている核のゴミの処分場はあり得ないし、候補地選定に向けた「マップ」も非科学的だと批判しました。

 柴崎直明・福島大学教授は、事故から7年半余りがたっても福島原発の汚染水問題が解決していない地質学的背景を報告。敷地付近や周辺の野外調査を紹介し、「東電が敷地の地質断面図を単純に描いているが、複雑だ」と述べ、東電は地質や地下水についてわかっておらず、凍土壁などの対策の効果が表れていないと指摘しました。

(「しんぶん赤旗」2018年11月5日より転載)