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データ誤り1276カ所・・福島第1 処理後の放射能汚染水 & 九電また太陽光「出力制御」・・再生エネより原発優先

データ誤り1276カ所・・福島第1 処理後の放射能汚染水

 東京電力は10月20日までに、福島第1原発で発生した汚染水を処理した後の放射性物質濃度について、国の委員会への説明資料に多数の誤りがあったと発表しました。東電は、データをグラフに加工する際の作業ミスや確認不足が原因と説明。誤りは1276カ所にも及び、「真摯(しんし)に受け止め、再発防止・正確な情報発信に努める」としています。

 誤った資料が提出されたのは、今月1日に開かれた経済産業者の「多核種除去設備等処理水の取り扱いに関する小委員会」。

 東電は、多核種除去設備(アルプス)を使えば、汚染水からトリチウム(3重水素)以外の62種類の放射性物質が取り除けると説明してきました。

 しかし実際には、汚染水タンクにためた処理後の水に、トリチウム以外にも大量の放射性物質が含まれていることが判明。東電が、この事実をきちんと説明してこなかったことで、国民の不信と怒りが高まっています。

 この問題が同日の小委員会の議題となり、汚染水の性状を東電が報告していました。


九電また太陽光「出力制御」・・再生エネより原発優先

 九州電力は10月20日、太陽光発電事業者に発電の一時停止を求める「出力制御」を21日も行うと発表しました。九電は、週末で企業などの需要が減る一方、好天のため太陽光の供給力は高まる見込みで、需給バランスが崩れ大規模停電に陥る事態を回避するとしています。13、14の両日に実施されたのに続き、週末の一時停止は2週連続となります。

 しかし、九電は一方で川内と玄海田原発で4基を運転し続けており、再エネより原発優先の姿勢があらわです。

 九電によると、21日は午前9時から午後4時の間に実施。九州本土で計118万キロワット分の太陽光発電を制御する計画です。今回は離島の鹿児島県・種子島なども対象となります。

 今後、冷暖房需要の少ない季節の休日には、好天時の出力制御が常態化する可能性があります。再エネの拡大の足かせにもなりかねません。

(「しんぶん赤旗」2018年10月21日より転載)