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プルトニウム「譲渡」・・原子力機構が検討 & 検査中の高浜原発3号機・・蒸気発生器に異物

プルトニウム「譲渡」・・原子力機構が検討

 日本原子力研究開発機構は9月12日、国内に保有する研究開発用プルトニウムについて、海外を含め譲り渡すなどの方針を内閣府の原子力委員会に示しました。

 日本が国内外に保有するプルトニウムは原爆6000発分に相当する約47トン。うち原子力機構が保有するのは約4・6トンで、茨城県東海村の燃料加工施設に約3・9トン、再処理施設に約0・3トン、高速増殖原型炉「もんじゅ」の施設内などに約0・5トンあります。

 機構によると、研究用に利用可能なプルトニウムは、高速増殖実験炉「常陽」など高速炉開発の研究に使うか、国内外への譲渡をめざすとしています。利用できないものは機構内に保管した後で処分。「海外での処分委託の可能性を探る」などとしています。

 原子力委は7月に「プルトニウム保有量を減少させる」と明記した新たなプルトニウム利用の基本指針を発表。研究開発に利用されるプルトニウムについて、その利用や処分を検討するよう求めていました。

 原子力委の岡芳明委員長は「電力会社のプルトニウムも研究開用プルトニウムも国際的な注目が集まるので、透明性を高めてやっていくことが、日本が信用を得ていく上で極めて重要」と述べました。


検査中の高浜原発3号機・・蒸気発生器に異物

 関西電力は9月12日、高浜原発3号機(福井県高浜町、定期検査中)の原子炉格納容器内にある蒸気発生器の内部で異物を見つけたと発表しました。関電は異物を取り出して、成分や混入ルートなどを調査するとしています。

 関電と福井県によると、異物が見つかったのは3台ある蒸気発生器の1台。8月18日から内部の伝熱雷3273本に傷がないか検査した際、うち1本でわずかに外側部分が薄くなっていることを示す信号が出ました。

 12日未明に小型カメラを入れて調べたところ、伝熱管が通る支持板(厚さ約3センチ)と管の間に異物を確認しました。異物は長さ1センチ程度で、関電はこの伝熱管に栓をして使えないようにします。

 3号機は8月3日から定期検査を行っています。

(「しんぶん赤旗」2018年9月14日より転載)