日本原子力発電(原電)が老朽原発の東海第2原発(茨城県東海村)の再稼働を狙っている問題などに関して、日本共産党の国会議員団らは13日、同県を訪れ高橋靖水戸市長、海野徹那珂市長、山田修東海村長とそれぞれ懇談しました。
同原発の再稼働をめぐっては、立地する東海村と周辺30キロ圏内の計6市村が今年3月、事前了解権を有する安全協定を原電と結びました。県と立地する市町村のみに限られていた事前了解権を周辺自治体に拡大したのは全国初。
高橋市長は、「事前了解権を得られたのは大きな成果だ。これからも6自治体で連絡、連携を密にしたい」と述べました。水戸市議会が今年6月、再稼働を認めない意見書を可決したことについて「市民の代表者である市議会の決定であり、真摯(しんし)に受け止めて対応したい」と表明。「実効性のある避難計画が策定されない限り、再稼働の議論はあり得ない」と強調しました。
海野市長は、事前了解権について「原発のリスクは、1カ所だけでなく周辺自治体も背負っている」と指摘。市民アンケートで再稼働に反対する意見が多数だったと紹介し「首長としては、市民の意向に沿った行動をとるのが私の責任だ」と述べました。
東海村の山田村長は「事前了解権は最低限であり、譲れない。住民の安全安心のため、首長が声を上げ続けることが大事だ」と述べました。
懇談には、笠井亮、塩川鉄也、藤野保史の各衆院議員、岩渕友参院議員、梅村さえこ参院比例候補(前衆院議員)、大内くみ子同茨城選挙区候補、山中たい子、江尻加那、上野高志の各県議など自治体の党議員らが参加しました。
水戸市内で、再稼働に反対する県内の住民団体などと懇談し、意見交換しました。
(「しんぶん赤旗」2018年9月14日より転載)