九州電力は4月2日、配管に穴が見つかり発送電を停止している玄海原発3号機(佐賀県玄海町)について、配管を覆う外装板のすき間から雨水が侵入し、内部の保温材が湿潤状態になったことによる腐食が原因との推定を発表しました。九電は、穴が見つかった配管と同様の配管計16本について、すべて交換する予定。原子炉の運転は継続させるとしています。
九電は1日から行った点検で、タービンを動かした後の2次系の水から微量の酸素などを除去する脱気器の上部にある空気抜き管の1本に長さ13ミリ、幅6ミリ程度の穴を確認。脱気器は屋外にあり、空気抜き管を覆う外装板の下部にはさびが付着。外装板内の保温材にも変色やさびのようなものが付着していたといいます。
九電によれば、空気抜き管は16本とも1994年の運転開始以来、交換はしていません。2006年の第10回定期検査で配管の状態を確認しましたが異常はなく、次の確認の予定は第20回定期検査の予定だったといいます。現在は第13回定期検査中。また、巡視を行っていましたが、見えにくい場所だったと説明しています。
原子力規制庁は2日、他の施設について同様の原因による問題が無いか確認することや、外観点検の方法について検討することを九電に指示しました。
(「しんぶん赤旗」2018年4月4日より転載)