日本原燃は8月7日、原発から出る低レベル放射性廃棄物を受け入れる同社の埋設センター(青森県六ヶ所村)に運び込まれた廃棄物のうち、電力4社からのドラム缶約4300本について、搬出時の放射能計測が誤っていた可能性があると発表しました。
原燃などによると、計測ミスがあったのは中国電力島根原発(松江市)、四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)、北陸電力志賀原発(石川県志賀町)、日本原子力発電敦賀原発(福井県敦賀市)の4原発から出た低レベル放射性廃棄物。
廃液や便用済み配管などが入ったドラム缶で、いずれも搬出前に日立GEニュークリア・エナジー製の検査装置で測定した表面の放射線量から放射能を計算。基準を下回ったとして搬出されました。
ところが、計測プログラムに欠陥があり、まれにデータの一部が欠落することが判明。2000年以降に計測し、埋設センターに搬出された4社計2万2400本のドラム缶のうち、4272本はデータが誤っている可能性があることが分かりました。島根原発が最も多く、3448本を占めました。
4社は当時測定したドラム缶の表面線量の記録から放射能を計算し直し、いずれも管理基準を下回っていることを確認したと説明しています。
今年7月、中国電が新しい装置を日立GEから導入した際、計測値の異常が判明。従来の装置の異常も発覚したといいます。
(「しんぶん赤旗」2017年8月9日より転載)