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東海第2 防潮壁の方針変更・・規制委の要求受け

 日本原子力発電は7月13日の原子力規制委員会の新規制基準への適合性審査で、東海第2原発(茨城県東海村)の津波対策として計画している防潮壁に関し、設置場所の変更や防潮壁を支える基礎杭(くい)を岩盤まで到達させ、地盤改良も実施する方針変更を示しました。

 津波対策で原電は今年になって、盛り土方式の防潮堤から、鋼管杭鉄筋コンクリート方式の防潮壁に変更。敷地北側は、岩盤が深いため岩盤に届かない方式を採用し、液状化対策は必要ないと主張していました。

 しかし規制委は、原電が採用する方式では審査に時間がかかることなどを理由に、地盤の液状化対策を求めていました。東海第2原発は、来年11月に運転開始から40年となり、運転延長するには、それまでに新規制基準適合性審査に合格し、延

長の認可を受ける必要があります。

 今回の方針変更は、規制委の要求をほぼ受け入れた形。原電は方針変更の理由について、「(これまでの方式では)議論に時間がかかるため」としています。

 原電の計画によると、防潮壁北側の設置位置を変更したことで全長が約2・2キロメートルから約1・7キロメートルに短くなりました。北側の基礎杭は、岩盤に到達させるため約40メートルから約60メートルの深さになります。規制委は13日の審査で、計画の妥当性を判断するにはデータが不足していると指摘し、データの拡充を求めました。

 原電は、延長申請を行うかどうかを明らかにしていません。また、計画変更に伴う工事費などは検討中としています。

(「しんぶん赤旗」2017年7月14日より転載)