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東電福島第1原発 この1週間

■6月26日 放射能汚染水対策として1~4号機周囲の地盤を凍らせる「凍土壁」(陸側遮氷壁、総延長約1500メートル)のうち、計画的な未凍結箇所(約7メートル)を凍らせ全面運用する計画を東京電力が申請。28日の原子力規制委員会の検討会で、更田豊志委員長代理は、認可の方針を示しました。

■27日 3号機の使用済み燃料プールに保管されている核燃料の取り出しに向け、原子炉建屋上部に設置する巨大なカバーの搬入を始めました(写真=代表撮影)。カバーは、燃料取り出し用の機器を風雨から守るとともに、放射性物質の飛散を防ぐのが目的。鋼鉄などでできたカバーは、かまぼこ形で長さ約57メートル、高さ約18メートル、総重量約450トン。16分割して福島県いわき市から第1原発の専用港まで船で搬送。原発敷地内で組み立てた後、8月には建屋への設置を開始します。東電はカバーの中に小型クレーンを設置し、2018年度の中頃から原発敷地内の別のプールベの移送を始める方針です。3号機プールで保管中の核燃料は、使用済み514体、未使用52体の計566体。

■28日 3号機で溶け落ちた核燃料(デブリ)の状況把握に向けて、原子炉格納容器の水中ロボット調査の概要を東電が明らかにしました。ロボットは7月後半にも投入し、圧力容器を支える台座の外側へのデブリの広がりを確認するため、底部をめざします。

■29日 汚染水から塩分を除去する装置の配管で、水の滴下が見つかりました。4号機の山側のタンクエリア間で、舗装されておらず水は地中に染み込んだとみられます。水の放射性物置濃度は、全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)が1リットル当たり約19ベクレル。水量は推定で最大約260リットル。配管設置時の通水試験の残水とみています。

(「しんぶん」赤旗2017年7月2日より転載)