九州電力玄海原発3、4号機(佐賀県玄海町)は安全性が確保されていないとして、佐賀、福岡両県の住民らが再稼働の差し止めを申し立てた仮処分申請で、佐賀地裁(立川毅裁判長)は6月13日、申し立てを却下しました。原子力規制委員会の新規制基準について「合理性がある」としました。
住民側は基準地震動が過少評価されていることなどを指摘してきましたが、立川裁判長は、規制委の判断に「誤りや欠落があるとは認められない」と退けました。玄海原発で実際に見つかった配管損傷の問題についても「必要な対策を講じている」としました。
申し立てていた「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」は同日、佐賀市で記者会見。石丸初美代表は「九州電力の説明をうのみにして追認するだけの却下決定は司法の役割を放棄するもの」との声明文を読み上げ、九電は安全性の具体的な立証をしていないと批判。
「原発は命の問題。命の問題をあきらめるわけにはいかない」と訴えました。
(「しんぶん赤旗」2017年6月14日より転載)