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汚染地下水の処理設備滴下 福島第1 &  故郷への思い胸に・・福島 ふたば未来学園高3回目入学式

汚染地下水の処理設備滴下 福島第1

 東京電力福島第1原発の1~4号機建屋周囲の井戸(サブドレン)からくみ上げた汚染地下水を浄化する設備で4月10日朝、処理途中の地下水が滴下しているのを、関連企業作業員が見つけました。

 滴下した水は堰(せき)内の約1・5メートル×8メートルの範囲に広がり、深さは1ミリ。

 ポンプを停止し、配管内の残圧を抜く操作をして滴下は止まりました。滴下した水の表面線量は、両辺の空間線量と同等だったといいます。

 その後の調査で、金属製ホースから漏えいしていることが分かりました。これまでも、ホースから水漏れが見つかっており、ゴム製ホースに交換する計画でした。

(「しんぶん」赤旗2017年4月11日より転載)


故郷への思い胸に・・福島 ふたば未来学園高3回目入学式

式に臨む入学生=4月10日、福島県広野町

 福島県広野町にある県立ふたば未来学園高校の入学式が4月10日行われ、149人の1年生を迎えました。東京電力福島第1原発事故からの復興をめざす双葉郡8町村が要望し2015年に開校して、今回3期目の入学。はじめて3学年すべて(計422人)がそろいました。

 丹野純一校長は「心ない言葉に傷つく子どもたちがいることを忘れるわけにはいかない」と述べ、「新しい社会をめざして変革をおこそう」「未来創造に力をあわせよう」と呼びかけました。

 新入生を代表して、双葉町からいわき市に避難している、青田このかさんは誓いの言葉で双葉郡内の高校5校が休校になり、多くの卒業生が心を痛めていると述べ、「そのよき伝統とふるさとへの思いを受け継ぐ」と話しました。「未来創造探求など特色ある学びに積極的にとりくみ、地域と社会に貢献できるようになります」と宣言しました。

 「原発事故のためさよならもいえないまま友だちと別れた。再会できるとうれしい」というのは、浪江町から避難し新潟、千葉をへて、いわき市に住む男子生徒。「この学校で学んで、将来復興の役に立てることができたらいいなと思います」。いわき市の女子生徒は、家に近い高校に進むか迷ったといいます。「被災は人ごとではない。人を支え、復興を支えることができる人になりたい」

 原発事故は県立高校10校に避難を強い、帰還は2校だけ。相馬農業高校飯舘校は福島市の仮設校舎にいます。南相馬市小高区の2校は今春、合併新校になって帰還しました。

 双葉郡内にあった5校は、避難先で開校(最多時は25ヵ所)していましたが、生徒が減少し、3月に休校になりました。

(「しんぶん」赤旗2017年4月11日より転載)