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地元の怒りの声・・玄海原発、規制「適合」

日本共産党の藤浦皓玄海町議
日本共産党の藤浦皓玄海町議

 原子力規制委員会が11月9日、九州電力玄海原発3、4号機(佐賀県玄海町)を新規制基準に適合すると認める審査書案をまとめたことに、原発が立地する同県では怒りの声が上がっています。

 安全とはいえない

日本共産党の藤浦皓玄海町議

 「適合」したからといって安全とは到底言えません。大きな問題の一つが避難計画です。

 移動手段はバスとしているが事故などが起こったらどうするのか、本当に運転手とバスの確保ができるのか、また原発から30キロ圏内には大島(長崎県平戸市)、壱岐(同県壱岐市)などの離島も含まれます。避難場所が1ヵ所しかない地域があったり、風向きを考えていないものもある。玄海町民の中からも避難計画に不安の声は出ているんです。

 私たちはこういった問題を何年も前から言っているのにもかかわらず、まともに答えていない。今後、再稼働に向け、県や玄海町に対して九電が話を進めてくると思うが、住民の意見がのべられ討論できる場が必要です。

「原発なくそう!九州玄海訴訟」の長谷川照原告団長
「原発なくそう!九州玄海訴訟」の長谷川照原告団長

 原発を止めたい

「原発なくそう!九州玄海訴訟」の長谷川照原告団長

 「原発なくそう!九州玄海訴訟」は玄海原発3、4号機の審査書案公表に対する声明を発表(9日)しました。

 その中でも述べていますが、福島事故から5年7ヵ月が経過してまだ事故の収束もしていないし、約9万人もの避難者が故郷に帰れない現状があるのに再稼働をしようとしている問題がある。従来の福島事故のことを踏まえると一つだけの要因ではなく複数の要因が合わさって起こっていますし、熊本の地震などの突発的なものがあるかもしれません。

 規制委員会は避難計画をほったらかしにしています。避難計画の策定などは本来は規制委の仕事だと私は思います。

 もう一つ、パブリックコメントを今回募集していますが、募集したパブリックコメントは科学的・技術的と限定しているんです。国民が賛成かどうかの判断ができるパブリックコメントにするべきです。この要望は先月も「玄海訴訟」で意見書として提出しました。

 改めて国民運動で原発を止めなければと思います。

(「しんぶん」赤旗2016年11月10日より転載)