海上保安庁は、南海トラフ地震の想定震源域で2006年度から行った海底地殻変動の観測結果をまとめました。1940年代に続けて起きた南海・東南海地震の震源域の外側でも強いひずみがたまっていることを初めて確認。いずれも政府が想定する震源域には収まっており、より詳細な被害想定が可能になるといいます。論文は科学誌『ネイチアー』電子版に(5月23日付)掲載されました。
海保は06〜15年度に静岡県沖から宮崎県沖の海底15地点に観測機器を沈めて、年数回プレートの移動距離を測定。年間約2〜6センチと場所によって差があり、ひずみにばらつきがある可能性を15年8月に指摘していました。
この観測データを分析すると、マグニチュード8クラスだった東南海地震(44年)と南海地震(46年)の震源域の外側でも強いひずみがたまっていることが分かりました。
また、ひずみの弱い海域と、断層が数日から1年以上にわたって滑る「ゆっくり地震」の活動域が重なることも初めて分かりました。
(「しんぶん赤旗」2016年5月25日より転載)