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断層上に激しい地面変動・・衛星画像解析 & 高濃度汚染水漏れ・・福島第1 移送中の配管から

断層上に激しい地面変動・・衛星画像解析

図2:2016年1月26日~2016年4月19日の解析結果(同)
図2:2016年1月26日~2016年4月19日の解析結果(国土地理院のHPより)

 人工衛星の観測データを解析、処理するリモート・センシング技術センターは4月20日、熊本地震の被災地域を陸域観測衛星「だいち2」のレーダーで観測、解析した画像を公開しました。震度7を記録した益城(ましき)町から阿蘇山にかけ、布田川(ふたがわ)断層帯に沿う形で地表面に激しい変動が見られることが分かりました。

 地震前の3月7日と地震後の今月(4月)18日に撮影した被災地域の画像を比較した結果、14日に震度7を記録した益城町役場から、16日未明の地震で崩落した阿蘇大橋にかけ、激しい地表面の変動を示すしま模様が現れました。しま模様は布田川断層帯に沿って北東方向に延び、阿蘇山付近まで達していました。同センターの担当者は「地表に断層が現れていない所も含め、断層の活動があったのではないか」と話しています。

(「しんぶん赤旗」2016年4月23日より転載

図1:2015年1月14日~2016年4月20日の解析結果((国土地理院のHPより)
図1:2015年1月14日~2016年4月20日の解析結果(国土地理院のHPより)

高濃度汚染水漏れ・・福島第1 移送中の配管から

 東京電力は4月21日、福島第1原発で放射能汚染水を移送中の配管から漏えいがあったと発表しました。漏れた場所は保管用タンクの周囲に設置されたせきの外側で、1秒に1滴程度したたっていたといいます。

 東電によると、漏れた汚染水に含まれる全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)の濃度は1リットル当たり26万ベクレル。ストロンチウム90の法令上の濃度限度は同30。

 また、漏れた汚染水に含まれるセシウム134の濃度は同1100ベクレル、セシウム137は同5100ベクレルでした。濃度限度はそれぞれ同60ベクレル、同90ベクレル。

 東電によると、20日午後7時20分ごろ、社員が4号機南西側で、タンクの配管を巻いている保温材から水がしたたり落ちているのを発見。下は土で、約30センチ四方がぬれていました。東電は漏えい量を最大で2・7リットルと見積もっています。

 当時は、配管を使って汚染水を保管用タンクに移送している最中で、移送先のタンクを切り替える操作をした後の現場確認で発見。東電は水漏れ確認後に移送を停止しました。

(「しんぶん赤旗」2016年4月23日より転載)