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“川内原発止めない”・・規制委が臨時会を開く

 原子力規制委員会は4月18日、熊本県などで地震活動が活発化している問題で、臨時会を開き、全国で唯一稼働中の九州電力川内原発(鹿児島県)など震源周辺の原子力施設への影響や情報提供の在り方などについて議論しました。田中俊一委員長は「官房長官の会見でも触れられていたが、原子力規制委員会あるいは規制庁の情報提供が必ずしも十分でないと、お叱りを受けた。こういったことを踏まえ、私どもとしては素直に反省しなければいけない」と述べました。

 しかし、臨時会後の会見で田中委員長は、川内原発1、2号機について「今の状況の中で安全上の問題があると判断していない」と発言。地震が頻発するなか予備的に原発を停止するべきなどの意見に対して、「予備的にといって、特段の根拠がないのに止めなさいと簡単に判断できない」と説明しました。

 規制庁によれば、一連の地震で川内原発の建屋下部で観測された地震動は最大で8・6ガル(ガルは加速度の単位)。九電が設定した緊急停止の基準は、水平方向の揺れで160ガル、鉛直方向で80ガル。また、九電が川内原発で想定した地震動(基準地震動)は、水平方向で620ガルにしていました。

 また、停止中の九電玄海原発(佐賀県)で計測された揺れは最大20・3ガル、四国電力伊方原発(愛媛県)では同10ガル、中国電力島根原発(松江市)で2ガルでした。

(「しんぶん赤旗」2016年4月19日より転載)