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地下貯水槽また漏えいか・・福島第1 放射能濃度が急上昇

 東京電力は4月7日、福島第1原発で過去に汚染水が漏れた地下貯水槽の外側遮水シートの間で同日採取した水から、全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)が1リットル当たり9300ベクレル検出されたことを明らかにしました。3月末に比べ急上昇しており、東電は貯水槽に残っていた汚染水が漏れた可能性があるとみて調べています。

 東電によると、数値が急上昇したのは2013年4月に汚染水漏れが判明した1号貯水槽。南西側で6日に採取した水から、同8100ベクレルが検出されました。東電が7日に改めて調べたところ同9300ベクレルに上昇しており、3月30日の同87ベクレルから100倍以上になっていました。

 地下貯水槽は汚染水を保管するため造られました。地面を掘り、底や側面に3層構造の遮水シートが敷かれています。漏えいが相次いで判明し現在は使われていませんが、1号貯水槽には汚染水が数トン残っており、放射性物質濃度は同150万ベクレルといいます。北東側シートの水からも同19万ベクレルが検出されましたが、13年の漏えいの影響とみられます。

 汚染水は2号貯水槽に880トン、3号貯水槽に80トン残っています。1〜3号貯水槽周辺の観測用井戸でも、3月に採取した水から最大で同200ベクレルが検出されています。

(「しんぶん赤旗」2016年4月9日より転載)