東京電力などが福島県浜通り地方に石炭火力発電所を計画し、″原発事故の地を今度は地球温暖化の根源地にするのか″と怒りの声が上がっています。同県いわき市では7日、学習集会が開かれ、「石炭火力発電所建設をやめさせる会」が発足しました。
計画があるのは新地町、相馬市、広野町、いわき市の計6ヵ所。大型の100万キロワットが1基、54万キロワットが2基あります。
いわき市街地に近い好間(よしま)中核工業団地につくる計画の発電所は、かつて市民の反対で中止された廃プラスチック発電所計画地を利用し、すでに環境影響評価を終え、2018年4月稼働予定です。
講師の伊東達也氏(原発問題住民運動全国連絡センター筆頭代表委員)は、「浜通りにはすでに火力発電所が集中立地している。(石炭火発を建設すれば)さらに温暖化を促進させる根源地になる。空気汚染の影響も深刻だ。自然エネルギー推進でこそ福島の復興になる」と話しました。
佐藤三男氏(原発事故の賠償を完全にさせる会共同代表)、半澤紘氏(元廃プラ発電所と環境問題を考える会会長)も発言。参加者から「市民に宣伝する必要がある」と感想が出され、石炭火力発電所新増設反対のアピールをまとめました。
(「しんぶん赤旗」2016年4月9日より転載)