原子力規制委員会は4月6日、関西電力高浜原発4号機(福井県)で2月末に原子炉が緊急停止したトラブルの評価を行った結果、「原子炉の安全に影響を与えるものではない」と判断しました。
国際原子力・放射線事象評価尺度(INES)評価では、レベル0(ゼロ)「安全上重要でない事象」としました。
規制委はトラブルが発生した機器について「設備の健全性確認の結果に問題がないことから、基準への適合性は満足している」との考えを示しました。今後、関電が行う対策や原因分析が適切かどうか検査などで確認するといいます。
ただ、田中俊一委員長は「社会的影響、信頼喪失は大きい。そのことを深刻に反省してもらわないと困る」と述べました。
関電がまとめた報告書によると、トラブルは発送電の開始作業中に送電線側から発電機側に設定を超える電流が流れたことが原因で、必要な影響評価を事前に行っていませんでした。
(「しんぶん赤旗」2016年4月7日より転載)