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増える生活苦 政権に怒り きょう東日本大震災5年・・被災者300人調査/「生業再建困難」79%

 未曽有の被害をもたらした東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から5年をむかえましたが、いまだに17万人以上が避難生活を強いられています。本紙は、岩手、宮城、福島の被災3県で8回目となる「被災者300人実態調査」を実施し、被災者の実情や要望を聞きました。調査では長期化した避難生活で、暮らしも健康もあらゆる問題がいっそう悪化していることが浮き彫りに。そして被災者に心を寄せない安倍政権への怒りが強まっています。 (東日本大震災取材班)


 

2016031101_01_1 震災から5年経過しての家計・収入状況について「かなり苦しい」「すこし苦しい」と答えた人が69%と約7割に達しました。同様の質問で震災1年後の69%から2年後58%に減りましたが、その後は毎年増加。とくに今年は「かなり苦しい」が38%と昨年の28%から大幅に増えました。

岩手県宮古市の仮設商店街で食料品店を営む男性(78)は「売り上げは震災前の半分。年金だけでは食べていけない。災害公営住宅の家賃はいずれ上がるし、消費税も増税される。みんな先行きに不安を感じている」と訴えました。

 自営業者の生業再建は「すすんでいない」(7%)と「めどがたたない・断念した」(72%)が計79%にのぼります。給与所得者も失業中が29%など、震災で壊れた収入の基盤が回復していません。

 生活再建の要となる住まいの問題では、いまだに仮設住宅に残された人の約半数(49%)が1年以内に出られる展望がありません。「わからない・めどがたたない」と答えた人が33%と最多で、事態は深刻です。

 こうした状況は健康状態に直結し、体調が「悪い」(30%)、「やや悪い」(24%)と半数を超える54%に。原発事故で二重三重の苦境に置かれた福島では66%に達しています。

 被災地では、安倍政権がすすめる施策への怒りが広がっていることも鮮明に。原発再稼働に反対74%と賛成5%を圧倒しています。

 消費税10%への増税について、被災者の暮らしに「影響は深刻」(69%)、「少し影響」(21%)と9割が懸念を表明。「家具をすべて津波で流されてこれから買うが、今でも重税なのに10%になったら本当にきつい」(宮城県気仙沼市の女性=66=)と増税反対の声が相次ぎました。

 調査で示された実態からも、まだまだ被災者が自力で立ち上がれる状況でないことは明らかです。生活と生業を再建するまでの公的支援の継続・拡充を求める人が84%に達し、昨年(79%)をさらに上回っています。 (関連記事)


 

 実態調査は、2月25日から3月5日まで実施。仮設住宅、災害公営住宅、仮設商店街などで本紙記者が被災者300人から一人ひとりと面談し聞き取りました。内訳は、岩手県101人、宮城県82人、福島県117人。

(「しんぶん赤旗」2016年3月11日より転載)