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柏崎刈羽原発 不適切ケーブル・・まだある可能性/規制委が議論 & 規制委、東電に体質改善要求

 原発の新規制基準に反して安全設備関連のケーブルが分離されていなかった東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)について、原子力規制委員会は2月10日、違反の原因、再発防止策などをまとめた東電の報告書を議論し、「不適切なケーブル敷設が発見されずに残されている可能性は否定できない」としました。

 東電が同原発の7基を調べたところ、不適切な状態にあるケーブルは合わせて2500本に上り、一部は建設当時から不適切な状態でした。東電は報告書で、工事の調達段階で「要求事項を仕様書に明記していなかった」、工事後に「現場を確認

していなかった」などとしています。

 規制委の更田豊志委員長代理は、東電の報告書について「施工企業に対する不満がにじみ出ている。すべての責任を電気事業者が負うという強い意思に向かっているか、判断できないところがある」と述べ、田中俊一委員長も「東電に責任の意識が少し欠けている」と指摘しました。

 規制委は今後、東電が実施する是正作業や再発防止策の結果を確認。再稼働の前提となる審査を受けている6、7号機も審査過程で確認するといいます。田中氏は「少し厳しい目で確認していただきたい」と規制庁に述べました。

(「しんぶん赤旗」2012016年2月11日より転載)


 

東電の体質改善要求・・規制委員長が東電社長に

 東京電力の広瀬直己社長は2月9日、東京都港区の原子力規制委員会を訪れ、東電福島第1原発の視察を予定している田中俊一委員長と会談しました。田中氏は東電の体質改善などを求めました。

 田中氏は、1月に開かれた規制委の検討会で外部専門家の蜂須賀礼子・福島県大熊町商工会会長が、東電の体質が震災前と同じになりつつあると指摘したことを紹介。「東電の体質は厳しい目で見られている」と述べ、組織的な対処を求めました。

 また田中氏は、高さ120メートルの1、2号機の排気筒が地震などで倒壊する恐れがあるとして、優先順位を高めて対策に取り組むよう求めました。同排気筒の根元には極めて高い放射線源が見つかっており、倒壊した場合に内部の放射性物質が周囲に飛散する危険性が指摘されています。東電は地上部を撤去する方針ですが、方法などを検討中です。

 広瀬社長は「まだまだやらなければいけないことがある」と述べました。今週末以降の視察には田中氏ら規制委5人と清水康弘・原子力規制庁長官が参加します。

(「しんぶん赤旗」2012016年2月11日より転載)