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伊方再稼働問う住民投票を“大事なことは市民が決める”大事なことは市民が決める・・条例制定署名 有権者の3割

 安倍晋三政権は四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)の再稼働を狙っています。伊方町に隣接する八幡浜(やわたはま)市で、伊方原発再稼働の賛否を問う住民投票条例制定を求めて市民が立ち上がっています。1月18日に直接請求を行った八幡浜市民の思いは・・。

(内田達朗)

 

八幡浜市民の思い/愛媛

条例制定要求書を提出する遠藤共同代表(右)=1月18日、愛媛県八幡浜市
条例制定要求書を提出する遠藤共同代表(右)=1月18日、愛媛県八幡浜市

 「住民投票を実現する八幡浜市民の会」が、請求書とともに提出した署名は、9939人分にのぼり、全有権者の32・3%です。

 伊方原発から30キロ圏内の八幡浜市。緊急防護措置区域(UPZ)に当たり、事故発生時には、避難や屋内退避などが求められます。同市で40年以上、反原発のたたかいを続けてきた斉間淳子さん(72)は「国、県、市が決めたことには従う空気の強かった八幡浜で、市民が“八幡浜のことは私たちが決める”と意思を示しました。歴史的なことです」と意義を強調します。

 住民投票を求めるたたかいの発端は昨年9月です。同市の大城一郎市長が、市議会などに事前に相談しないまま、県知事に伊方原発再稼働への同意を表明。市議会(定数16)の再稼働推進の議員は、9月議会の最終日、早期の再稼働を求める決議案を、日本共産党の遠藤素子議員ら7人が抗議して退席するなか、議長を除く8人の賛成で強行しました。

 市民からは「私たちの知らないところで、どんどん事を進めていくのが、市議会のやり方なのか」と怒りの声が噴出しました。こうしたなか、市民の会は、「大事なことは市民が決めよう」と(2015年)11月3日から住民投票条例制定の直接請求署名をスタートしました。

想像以上の反応

ikata-tizu-saito 「最初はどれだけ広がるかわからなかったのですが、市民の皆さんの反応は、私の想像以上でした」。市民の会共同代表の遠藤綾さんは話します。

 署名に取り組んだ時期(11月3日から12月2日)は、特産のみかんの収穫期。市民が1年で一番多忙な時期でしたが、「私たちの知らないところで大事なことを決めるのはおかしい」と多くの市民が署名に応じました。

 対話のなかでは、「事故が起きたら、この町の暮らし、漁業、特産のみかんはどうなってしまうんだろう」「(事故が起きれば)住めなくなるのではないか」との声が寄せられました。

 市民からは事故への不安の声も寄せられました。市内の急峻(きゅうしゅん)な斜面にはみかん畑が広がります。収穫作業の手を止めて署名したみかん農家が語ったといいます。「道は狭くて急な坂が続いている。道路にはガードレールもなく、事故が起きたら逃げる人、家族を迎えにくる人などで混乱するのではないか。どうやったら逃げられるというのか」

大きな変化実感

 「政治的なことにかかわりたくない」といって署名を渋っていた青年が、「大事なことは市民が決めよう」の訴えを聞いて署名に応じる場面もありました。

 斉間さんは「市民は、福島第1原発事故を見て、事故が起きれば、家族や地元、みかん、漁業を失う危険性を真剣に考え始めています。八幡浜で大きな変化が起きていると実感しています」と語ります。

 本請求を提出したあとの記者会見で、遠藤共同代表は「市議会は、署名に寄せられた市民一人ひとりの声に応え、条例を制定すべきです」と強調。同じく共同代表の石崎久次市議(無所属)は「名前、住所、生年月日を明らかにしての意思表示です。市議たちはこの思いをしっかり受け止めるべきです。まず可決に向けて力を尽くしたい」と述べました。

 市議会は今月末にも招集される見通しです。

 斉間さんはいいます。「市の歴史に残る取り組みです。条例の制定、投票の成功のため、最後までがんばりぬきます」

(「しんぶん赤旗」2016年1月28日より転載)