自然エネルギーを地域でどう活用するのか——。先進事例を学び交流する「市民・地域共同発電所全国フォーラム2015」(主催・同実行委員会など)が11月13日、神奈川県小田原市の小田原市民会館でありました。14日まで。
全国から参加した約350人が四つの分科会で討論しました。
群馬県上野村(人□1300人)の振興課長、黒澤八郎さんは「エネネルギーの地産地消が地域を成す」と報告。村の95%以上が森林という環境を生かし、市場出荷できない木材をペレットに加工し、村の施設や家庭、農業施設に電気や熱を供給しています。黒澤さんは「放置されていた木材に“出口”をつくったことで山の木が動きだした。波及効果も含め150人の雇用を生み、12億円の経済を回している」と話しました。
元立命館大学教授の和田武さんは「日本の豊富な森林を生かすために小規模施設の普及を」と訴えました。会場からは、輸人材を原料とする大規模木質バイオマス発電を告発する発言もありました。
来年4月から家庭も電気を選べる「電力小売り自由化」が始まります。「地域全体に電力を供給したい」と小売りを始める自治体主導の中之条電力(群馬県)などが報告しました。
14日は、「エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク」の鈴木悌介さんの記念講演や[地域の自立と再生]をテーマにパネル討論が行われます。
(「しんぶん赤旗」2015年11月14日より転載)