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女川原発周辺の医療・介護施設8割 避難計画のメドなし・・宮城県保険医協会アンケート

 東北電力女川(おなかわ)原発(宮城県女川町、石巻市)周辺30キロ圏を含む7市町の医療機関や介護施設のほとんどで、原発事故時の避難計画が作成されていないことが、宮城県保険医協会(井上博之理事長)のアンケート調査でこのほど分かりました。

 

避難先・車両の確保「難しい」の声

zu15-10-25 同協会は、結果を踏まえ内閣府特命担当大臣(原子力防災)や宮城県知事、同議会などに、避難計画作成への国の積極的関与や原発の廃炉などを求める意見書を提出しました。

 政府は、原発から30キロ圏内の自治体に原発事故時の避難計画の作成を求めています。宮城県保険医協会は7月に女川原発から30キロ圏内の女川町、石巻市、南三陸町、登米市、涌谷町、美里町、東松島市の医療機関や介護施設など113施設(30キロ圏外も含む)に対して、郵送によるアンケートを実施し、66施設(58・4%)の回答を得ました。

 それによると、すでに避難計画を作成したのは1施設にとどまり、作成予定があるとした施設は13施設(19・7%)、52施設(78・8%)が予定もない状況が明らかになりました。

 末作成の理由は、複数回答で「作成方法が分からない」が51・9%ともっとも多く、ついで「現実問題無理である」(32・7%)と続きました。

 また、避難計画作成の説明を受けたことがあるかについては、63施設(95・5%)が「いいえ」で、「はい」はわずか3施設(4・5%)でした。

 避難計画作成上の難しい点については複数回答で、「避難先確保」が89・4%で最も多く、次に「避難車両の手配」62・1%、「人員配置」57・6%、「避難ルート」47・0%で、課題が重複している状況が明らかになりました。

 女川原発再稼働についても質問しており、再稼働に「反対」が30施設(45・5%)で、「賛成」の3施設(4・5%)を大きく上回っていました。

 

女川原発

 東京電力福島第1原発と同じタイプの沸騰水型が3基あります。東日本大震災と翌月の余震で想定を超える揺れを観測、約13メートルの津波に襲われました。外部電源5系統のうち4系統が遮断、原子炉建屋が浸水、冷却水のポンプも停止するなど重大事故に「紙一重」の事態になった被災原発。東北電力は一昨年12月、2号機の再稼働に向け審査を申請。

(「しんぶん赤旗」2015年10月25日より転載)