東京電力は10月20日、福島第1原発3号機で、格納容器に初めて小型カメラや放射線量計を入れて実施した調査の結果を発表しました。原子炉圧力容器から漏れた水で格納容器下部が水没している様子を画像で確認したほか、内部の放射線量が最大で毎時約1シーベルト(1000ミリシーベルト)と高いことが分かりました。東電はロボットを使った本格的な調査方法などを検討します。
東電によると、調査は同日午前4時から同6時45分まで実施しました。格納容器北西側の配管から内部に小型カメラを投入。容器の底部から約6・5メートル上、圧力容器より下の位置から内部を撮影しました。画像には水面の波紋が写っており、点検時に使用する金網状の台や設備が水に漬かっている様子を確認しました。大型の配管も見えました。
今回の調査範囲では格納容器に大きな損傷は確認されなかったといいます。
東電によると、格納容器の貫通部のそばまで作業員が入って調査を実施。東電社員5人、関連企業20人の計25人が作業に当たり、作業員の被ばく線量は最大で0・96ミリシーベルト(計画線量は2・5ミリシーベルト)でした。
(「しんぶん赤旗」2015年10月22日より転載)