東京電力は10月19日、福島第1原発の放射能汚染水から塩分などを取り除く淡水化装置(RO2)で、汚染水が最大でトン弛程度漏れたと発表しました。処理水を排出するポンプの弁のところに接続された口径2・5センチの塩化ビニール製の配管が破断し、約10メートル四方の範囲に漏えいしました。
漏れた水からは、セシウム134、137がそれぞれ1リットル当たり120ベクレル、同450ベクレル全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)が同1万7000ベクレルという高い濃度が検出。
東電によると、同日午前7時36分ごろ装置の異常を知らせる警報が作動したため、作業員が現場確認したところ、処理水槽付近からの漏えいが確認されました。上流側の弁を閉めたことで漏えいは停止しました。漏えいした水は設備周辺のせき内にとどまっており、回収は終わっているといいます。
東電は会見で破断固所について、通常運転では使われず、別の系統に水を送るときに使う系統であると説明。「よくよくみればウイークポイント」であると認めました。
(「しんぶん赤旗」2015年10月20日より転載)