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保育所屋根に太陽光パネル共同発電所できた・・CO2減らす一助「つくる会」が願い実現/新潟市

共同発電所の完成を喜び合う、河辺さん(横断幕左端)、青木園長(横断幕右端)らの関係者=8月4日、新潟市秋葉区
共同発電所の完成を喜び合う、河辺さん(横断幕左端)、青木園長(横断幕右端)らの関係者=8月4日、新潟市秋葉区

新潟市秋葉区

新潟県内で、公的建物の屋根を使って太陽光発電パネルの設置をめざしている「ポッポ共同発電所をつくる会」は、新潟市秋葉区の民医連下越病院の院内保育所「たんぽぽ保育園・きしゃぽっぽ(病児保育室)」の屋根に太陽光パネルを設置しました。8月4日に関係者が集まって完成を祝いました。(新潟県・村上雲雄)

市民に募金訴え

 「つくる会」は、4%しかない日本の再生可能エネルギーを増やし、CO2削減・地球温暖化防止の活動を促進するために、市民に募金の協力をしてもらい、設置をすすめています。

 「つくる会」の河辺昌子代表(83)は「長年の夢がかない、本当に喜んでいます。再生可能エネルギー普及が進んでいる北欧やドイツでは、市民がお金を出し合ってたくさん発電所を立ち上げています。市民発電所が多くある関西に見学に行ったこともあります。高額の資金が必要でも、みんなで少しずつお金を出し合えば立ち上げられます。新潟県では初めてではないかと思う」と語りました。

 太陽光パネルは27枚設置し、費用は約230万円。全体で5・5キロワットの発電量になり、保育園の昼間の電力はまかなうことができます。余剰電力は固定価格買い取り制度によって、10年間電力会社に買い取られ、収入になります。太陽光パネルなど発電装置は、下越病院に譲渡されます。設置費の病院の負担はありませんが、維持・管理は病院が行います。

災害時あわてず

 保育園の園長で病院の看護部長を務める青木順子さんは「太陽光発電があれば、災害時の停電にもあわてずにすみます。環境にもやさしく、子どもたちが身近に見られるよい手本になります。言葉で伝えられるのでとてもよかった」と語ります。

 共同発電所設置については、10年前からNPO法人「持続可能な社会づくりをすすめる会」(じぞくの会)で、保育園や介護施設、障害者施設など十数カ所につくることを相談・模索してきました。しかし、条件があわなかったり、当事者の協力が得られなかったりして、「つくる会」に活動を継続させ、ようやく実現しました。

原発に頼らない

 河辺さんは「募金に協力してもらった方には、発電量とCO2削減量を毎年報告します。異常気象が続いている昨今、何かをしなければいけない。原因と言われるCO2を削減するための啓蒙活動を、さらに続けていきたい」と語ります。

 「つくる会」の高野千弥子さんは「ふだんできるだけクーラーをつけず、省エネで生活している。原発をなくす市民運動に参加しているが、この運動は同じ延長線上にあると思っている。原発に頼らない社会にするためにも、設置を増やしたい」と話しています。

 共同発電所についての問い合わせは、河辺さんまで。☎025(286)1259

(「しんぶん赤旗」2015年8月11日より転載)

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