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火山モニタリング検討会合・・時期・規模の予知困難

 原子力規制委員会の火山活動のモニタリングに関する検討会合が7月31日開かれ、火山活動状況について電力会社から報告があった場合の規制委の判断に対して助言を行う専門家組織の設置などを求める提言がとりまとめられました。

 提言では、「現状において、巨大噴火の時期や規模を正確に予知するだけのモニタリング技術はない」「現状で行われている火山モニタリングは巨大噴火を想定した体制ではない」などと断定。知見の不足や観測体制や技術の課題を指摘しています。

 その上で、規制委に対して、原子力施設に関する火山関連情報の定期的な評価を行うための専門家組織の設置を求めています。また、同組織が、規制委の判断目安や火山活動の監視方法などについても助言を行うことが期待されるとしています。

 九州電力が8月中旬にも再稼働を狙っている川内原発(鹿児島県)は、巨大噴火など火山の影響が懸念されています。規制委や九電は、巨大噴火の影響をうける可能性は「十分小さい」とし、モニタリングによって前兆現象を捉えた場合、核燃料を搬出する方針です。

 この日の会合では、藤井敏嗣東京大学名誉教授が「チームの認識としては、かならずしも規制委員会とは同じ立場にたたない。火山学的には中長期的(予測)は難しい」などと発言しています。

 規制委は、提言を真摯(しんし)に受け止め審査をやり直すべきです。

(「しんぶん赤旗」2015年8月1日より転載)

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