九州電力が8月にも再稼働を狙う川内(せんだい)原発(鹿児島県薩摩川内市)をめぐり、鹿児島県の市民団体「ストップ再稼働! 3・11鹿児島集会実行委員会」のメンバーらが7月29日、国会内で、経済産業省と交渉しました。地域住民や地方議会が求める住民説明会を開くよう九電に指導することや、川内原発の再稼働を断念することを要請しました。
九電は「再稼働に当たって住民の理解と協力が必要」としながら、これまで一度も住民説明会を開いていません。同実行委は3月から、九電と3回交渉していますが、九電は拒否しています。
市民団体はこの日、九電に住民説明会開催を求める署名11万人分が入った段ボール12箱を前に、「この声を受け止め、監督省庁として九電を指導すべきだ」と訴えました。
応対した資源エネルギー庁側は「九電による説明の仕方は、九電の責任。国から『住民説明会をやりなさい』と、九電の方針を超えた指導は難しい」と無責任な対応に終始しました。
昨年11月以降、鹿児島、熊本、宮崎3県の10市町議会が、九電に説明会の開催を求める決議や陳情を採択。メンバーは「地方議会の決議は重い。住民の総意だ」と強調し、日本共産党の松崎真琴鹿児島県議は「国は、九電ではなく、住民の立場に立って説明会を開かせてほしい」と迫りました。
要請には、日本共産党の赤嶺政賢、笠井亮、田村貴昭、藤野保史、真島省三の各衆院議員と吉良よし子参院議員、民主、社民両党の国会議員が参加しました。
(「しんぶん赤旗」2015年7月30日より転載)