日本共産党嶺南地区委員会 > しんぶん赤旗 > 子の日常奪った原発・・いわき市民訴訟口頭弁論 原告ら陳述

子の日常奪った原発・・いわき市民訴訟口頭弁論 原告ら陳述

裁判所まで行進する原告団・弁護団=7月29日、いわき市
裁判所まで行進する原告団・弁護団=7月29日、いわき市

 福島県いわき市民1574人が国と東京電力を相手に原状回復と損害賠償を求めている「いわき市民訴訟」の第12回口頭弁論が7月29日、福島地裁いわき支部(杉浦正樹裁判長)で行われました。第3次原告の母親と代理人の弁護士が意見陳述しました。

 4人の子どもの母親で保育士の草野美由紀さん(49)が陳述。三女と長男の甲状腺検査の結果、のう胞があることが判明したこと、保育園の子どもたちに、子どもらしい、当たり前の日常を送るという権利を奪ったことが許せなかったことから「今、声をあげなければ、将来、私たちのように原発の近くで住む人たちが、同じような被害で苦しむことになるかもしれない」と原告に加わった理由を強調。「保育の現場では、散歩に出るのも線量計を持ち、線量の高い部分を避けながら散歩させていました。まだまだ、元の生活に戻っていないし、子どもたちの将来への不安は、消えることなく続いていることを裁判官に理解いただきたい」と訴えました。

 弁護団は、東電に損害賠償を求めた株式代表訴訟で明らかになった「現状より大きな津波を想定した津波対策は不可避」と記した資料の存在を示して、提出を求めました。

(「しんぶん赤旗」2015年7月30日より転載)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です