福島県二本松市にある県立安達高校(生徒数666人)が7月14日、東京電力福島第1原発事故や震災からの復興を考えあった学習の発表会を開きました。
ユネスコ(国連教育科学文化機関)指定校として、ESD(持続可能な開発のための教育)の視野を生かし、総合や情報の授業などで、小グループごとに自分たちで決めたテーマを研究してきました。
「福島の現状と課題」を報告した2年1組第1班の6人は、廃棄物処理、地域復興、風評被害、除染、風化について報告。課題は①コミュニティーの再生②子ども主役の復興を③地元で事業を起こす─で、「思いをよせ時間をかけてとりくみ、心の支えになることもたいせつ」と指摘しました。
宮川幸子さん(17)は「私自身にも風化があったと気づき、同時に私たちにもできることがたくさんあることもわかって、よかった」と話します。
「再生可能エネルギーとは」を報告した2年6組第6班の7人は、風力、太陽光、水力、バイオマスを分析。福島県の豊かな自然を使えば電力の自給自足が可能だと指摘し、「原発事故の悲惨を繰り返さないようにしたい」とのべました。
遠藤榛華さん(16)は、「再生可能エネルギー利用を早くからすすめれば原発事故は起きなかった」、菅野夢花さん(16)は「教科ではない貴重な勉強になった」と話しました。
OECD東北スクールのパリ復幸祭、福島岡山復興サミットなどに参加した生徒たちも報告しました。
(「しんぶん赤旗」2015年7月17日より転載)