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川内1号機の審査終了まで・・再稼働中止を要請/住民団体

 原子力規制を監視する市民の会、川内(せんだい)原発30キロ圏住民ネットワークの2団体は7月6日、再稼働準備が進められている九州電力川内原発1号機(鹿児島県)の高経年化(老朽化)対策の審査に関する要請書を原子力規制委員会に提出しました。要請書では、4日に運転開始から32年目となった川内1号機は、運転開始から30年の高経年化対策に関する保安規定の審査が完了しておらず、少なくとも審査が終わるまで再稼働をさせないよう求めています。

 原子炉等規制法では事業者に原発が運転30年を超えるまでに老朽化の状況を評価し、保守管理計画の策定などを求めています。規制委は、30年を経過する前に保安規定変更申請を受け付けたことで法的要求は満たしており、認可がいつまでかは決まっていないと説明しています。市民団体は「申請さえすれば中身はなんでもよいというのでは、なんのための審査なのか」と強調しています。

 また、過去に旧原子力安全・保安院が行っていた高経年化技術評価に関する意見聴取会の資料では、「評価期限(法定)に合わせて評価結果を取りまとめる」などと明記。さらに高経年化対策の手続きを完了せずに30年を超え運転を継続した原

発はこれまでなかったといいます。

 提出後の会見で、市民の会代表の阪上武さんは、新規制基準は、老朽化に対応した内容ではないとして、高経年化技術評価の審査を終了しないままの再稼働は「あまりにも安全性を無視している。規制当局による審査の意味がなくなってしまう」と指摘しました。

(「しんぶん赤旗」2015年7月7日より転載)

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