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震災3年300人調査③・・「国の支援もっと」が9割

14-03-12kameyama 東日本大震災から3年の月日が過ぎました。本紙の被災者300人実態調査では、いまだに多くの被災者が仮設住宅などでの避難生活から抜け出せず、心身ともに限界状態に置かれていることが示されました。実態調査で浮き彫りになった被災者の復興と生活再建への願いは・・。(東日本大震災取材班)

被災者の住宅再建の遅れは深刻で、いまだに10万人近い人が仮設住宅での暮らしを余儀なくされています。仮設で暮らす被災者の大半が次の住まいに移るめどがたたず、仮設の老朽化も進んでいることが明らかになりました。住宅再建に国が支援を行うことを復興の原則とするべきだとの意見も多数を占めました。

資金難を訴え

「今年中に仮設住宅などを出て次の住まい(自宅や復興公営住宅など)に移れますか」との問いに、「移れる」と答えた人はわずか16%。「移れない」が57%、「わからない」が27%でした。

移れない理由は、「復興公営住宅建設の遅れ」が37%、「自宅再建資金の不足」が14%などでした。

岩手県山田町の女性(50)は、「被災した土地を町が買い取ってくれても、新しい家を建てるには土地代にしかならない」と、資金難を訴えます。

国の被災者生活再建支損金は最高でも300万円で、被災者からは「それでは家は建てられない」との声が上がっています。日本共産党は、これを500万円に引き上げ、半壊などにも適用することを提言しています。

黒カビひどい

調査では、「個人財産の形成になる」として住宅再建への公的支援に本腰を入れない国の考え方を転換し、公的支援を復興の原則とするべきと思うかとの問いに、「おおいに思う」60%、「少し思う」26%が合わせて9割近くを占めました。

同県宮古市の男性(61)は、「おおいに思う」と回答。「小さくても家を建てたいけど、年金額が低すぎるからと銀行に融資を断られた」

同県陸前高田市の熊谷勇喜さん(76)も、「周りの人も仕事を求めて盛岡へ移るなど、どんどん人が減っています。住まいがなければ町が衰退してしまう。人を定着させることが大切。そのために国が支援してほしい。個人財産という国の言うことも一理あるが、今は平時ではないと思います」と語ります。

仮設の老朽化も進んでいます。調査では46%の人が、老朽化が「おきている」と笞えました。

宮城県気仙沼市の女性(42)は、「入ったときから黒カビがひどく、改善されない。3人の子ども全員が仮設に入ってからぜんそくになってしまった。私も全身に湿疹が出ます。医療費がかさんで大変です」と訴えます。
(つづく)

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