(2015年)年末に開かれる国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)に向けた準備会合が6月、ドイツ・ボンで開かれ、参加した環境NGOネットワーク、CAN−−Japanが7月2日、東京都内で報告会を開きました。学生や市民ら150人が参加しました。
WWFジャパンの小西雅子さんはボン会議の見どころを、①合意されるべき文書案が出て“形”が整ってきた②日本の2020年までの暫定目標(2005年比3・8%滅)に批判的な質問が集中した③世界の5分の1の国が2020年以降の目標草案を提出した−−と紹介。「本質的な議論はこれからだが、以前のような最悪の決裂は避けられると希望を持っている」と述べました。気候ネットワークの伊与田昌慶さんは、ボン会議で日本政府が「化石賞」を三つも受賞したことに触れ、「低い削減目標を大きく見せようと基準年をずらし、石炭火力発電所を内外で増やす日本に対し、各国政府やNGOは厳しい視線を向けている」と話しました。FOEJapanの小野寺ゆうりさんは、途上国支援にかかわる資金面での議論を紹介しました。
「気候問題はビジネスをどう変えるか」をテーマに末吉竹二郎さん(国連環境計画金融イニシアティブ特別顧問)が講演。「欧州では経済成長を損なわずに温暖化ガスを減らしている」と強調しました。
(「しんぶん赤旗」2015年7月3日より転載)