原子力規制委員会は5月28日、運転開始から約40年を迎えた関西電力高浜原発1、2号機(福井県)について、関電が申請した20年間の運転延長を認めるかどうかの審査を始めました。老朽化の影響や、今後の保守管理方針を審査します。
関電は28日の審査会合で、昨年12月から実施した原子炉格納容器など主要設備の特別点検結果を報告。「健全性に影響を与える恐れのある劣化は認められなかった」と説明しました。
しかし、規制委側は、個別の機器の設計を示した「工事計画」が申請されておらず、老朽化審査が進められないと指摘。関電は耐震安全性の確認に時間がかがっていると釈明し、7月上旬までに申請する方針を明らかにしました。
高浜1号機は1974年11月、2号機は75年11月に運転を開始。原子炉等規制法は運転期間を原則40年としていますが、特別検査による老朽化の状態把握と保守管理計画が適切と規制委が判断すれば、最大60年まで延長できるとしています。
(「しんぶん赤旗」2015年5月29日より転載)