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地下1〜3キ口地震多発・・大涌谷周辺、熱水活動不安定に

CE79fhbWAAE3Wjh 気象庁は5月13日、神奈川県・箱根山の火山活動の解説資料を発表し、大涌谷周辺で4月26日から活発に続く火山性地震の震源分布図を明らかにしました。今月5日夜にそれまでより深い地下5キロ弱でマグニチュード(M)2・6の地震が起きた後、地下1〜3キロを中心に多発しており、マグマで熱せられた地下水の活動が不安定になっているとみられます。

 この深い地震は、気象庁が1週間前の6日に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを初めて2に引き上げた根拠となりました。10日夕には地下約3キロでM3・0の地震が発生し、今回の活動で最大でした。同庁の菅野智之火山防災情報調整室長は、小規模な水蒸気噴火を警戒する姿勢を示しました。

 2001年6月に火山性地震が増え始めた際も、ごく浅い地震と地下6〜9キロの深い地震が起きた後、間を埋めるように地下5キロまでの地震が10月まで多発しました。

 

レベル3なら住民に避難指示

 火山活動への警戒が続く神奈川県・箱根山について、地元の箱根町は14日、気象庁や県警など関係機関と今後の対応を協議し、噴火警戒レベルが3(入山規制)に引き上げられた場合は対象地域の住民に避難指示を出すことを確認しました。

 町によると、引き上げに伴い立ち入り規制の範囲を、現行の噴煙地を中心に半径300メートルから、同1キロに拡大。1キロ圏内にある旅館や民家などを対象に避難指示を出します。一部が新たに規制区域に入る2本の県道も、早雲山−姥子間約4キロで新たに交通規制を行います。

 同日午前、規制区域内で調査した県温泉地学研究所の万年一剛(まんねん・かずたか)主任研究員は「目視では地面の亀裂などは観測されなかった」と述べ、活動に大きな変化はないとの見方を示しました。

(「しんぶん赤旗」2015年5月15日より転載)

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