米ウッズホール海洋研究所は4月6日、カナダ西部ブリティッシュコロンビア州の沿岸で2月に採取した海水から、東京電力福島第1原発事故で海洋に放出された放射性物質セシウムを検出したことを明らかにしました。
この海水サンプルには1立方メートル当たり1・4ベクレルのセシウム134が含まれていました。セシウム134は半減期2年のため、今回検出された分は福島原発事故に起因するといいます。
ただ、この水準の2倍の汚染水の中で「1年間毎日6時間泳いでも、歯科レントゲンで浴びる放射線の1000分の1以下」という極めて微量な放射線量で、人体や海洋生態系に与える影響はほとんどないといいます。
同研究所は過去15カ月間、米国とカナダの西岸やハワイなど60地点で海水を採取。昨年11月には米カリフォルニア州沖合約150キロでセシウム134を検出したと発表しましたが、北米沿岸のサンプルからの検出は今回が初めてとしています。
(時事)
(「しんぶん赤旗」2015年4月7日より転載)